前回の記事で球磨地方の茅葺き屋根をめぐったんだけど、実はあさぎり町内にも茅葺きの神社がひっそり点在していることに気づいてしまった。
しかも一つひとつ、全然雰囲気が違うんです。
というわけで、今回はあさぎり町内の茅葺きめぐりへ!
前回まわった茅葺き屋根スポットの記事はこちら
宮原観音(相良三十三観音 第二十九番)
少し階段を登った先にある宮原観音
小橋を渡って石段を上ると、緑に囲まれた観音堂が現れる。川のせせらぎが聞こえる、なんとも気持ちのいい場所。
相良三十三観音の二十九番札所でもあって、昔から人々が手を合わせてきた場所なんだなと、しみじみ感じます。
小川のせせらぎを聴きつつお参りできる
山上八幡神社
なんともかわいらしい茅葺き屋根の山上八幡神社
少し高台にある神社で、広い土地のまんなかにコンパクトに収まる様子がなんともいえない味わいがある。
なんとこの神社、現在の土地に移設され平成18年(2006年)から4年かけて球磨工業高校の生徒たちが解体復元したんだそう。やはり長年大事に守られているんだなあ、としみじみ。
境内からは球磨盆地が一望できる。
タバコ畑が広がる農村の風景と、どこまでも続く山々。
境内には「狩所のベニタブ」と書かれた大木もあって、この場所が長い時間を生きてきたことを感じさせてくれる。
雲羽神社
守られている雲羽神社
こちらはなんと茅葺きの屋根を守るために、上からさらに大きな屋根を被せてあった。屋根の中に屋根。
その入れ子みたいな構造が、なんとも微笑ましくて、でもしっかり守られてるんだなと思うとじんとくる。
茅葺きの上に保護する屋根の入れ子構造
「残す」ではなく「守る」
こうして歩いてみると、あらためて球磨地方って本当に茅葺きだらけ。
山の中に、田んぼの脇に、集落のはずれに。ちょっと目を凝らすと、あちこちで茅葺き屋根が顔を出す。
しかも、どれもちゃんと手入れされてて、今も大切にされているのが伝わってくる。
雲羽神社みたいに屋根で屋根を守ったり、宮原観音みたいに今もお花が供えられていたり。
誰かがずっと、守り続けてきたんだなって。
球磨地方って、茅葺き屋根を「文化財として残す」んじゃなくて、「生きたものとして守る」感覚があるのかもしれない。
実は茅葺き屋根、神社やお寺だけじゃなかった…でもそれはまた次回のお話。
