2025.9.9
ヘチマと過ごす、涼やかな夏の日々。“買う”から“つくる”へと変わる暮らし

暑い日は、家の中にいても蒸し暑さを感じます。クーラーを強めにつけるのもいいけれど、「少しでも自然の涼しさを感じられないかな」と思い、去年ヘチマの種をまいてみました。
ぐんぐん伸びる蔓
植えてみると、ヘチマの蔓はするすると伸びていきます。網を張ってあげると、そこに絡まりながらどんどん成長。大きな葉をつけ、窓際を覆ってくれました。くるんと丸まったつるの先も愛らしく、明るい黄色の花が咲きました。
よく見ると、花のまわりにはアリの姿も。

鮮やかな黄色の花

よく見るとアリがたくさん
ヘチマとアリの共生
窓際のグリーンカーテンとして育てていたヘチマ。気づくと、アリがせっせと花や茎を行き来していました。
調べてみると、ヘチマは花や茎から甘い液を分泌していて、それを求めてアリが集まるみたいです。この関係を「共生」や「相利共生」と呼ぶのだそう。
アリのメリット :蜜を栄養にできる
ヘチマのメリット :アリがアブラムシなどの害虫を追い払ったり、食べてくれたりする
自然の中で”持ちつ持たれつ”がちゃんと生まれていることに驚きました。人間だったら「アリがこんなに…!」と身構えちゃうけど、植物にとっては頼もしいパートナーなんですね。
秋の恵み、ヘチマの収穫

大量すぎる!(去年の写真)

夏の間は大きな葉が日差しを遮り、涼しさを届けてくれたヘチマ。秋になると、立派な実をつけてくれました。ずっしりとした大きな実に、子どもも大興奮!収穫のときはきゃーきゃーと大騒ぎでした(笑)
収穫は、青々とした状態よりも、茶色くなり水分が抜けてきた頃がベスト。青いとまだ繊維がやわらかく、きゅうりのような感じだったので、少し遅めのタイミングがちょうどよかったです。
ヘチマのスポンジ作り

大きすぎて、まな板に収まりきらないほど!(笑)
小さく切り分けて、大鍋でグツグツ煮ていきます。レシピによっては「20分」と書いてあるところもありましたが、私は40分ほどしっかり煮込みました。そのほうがペロンと皮がはがれやすく、作業が楽ちん。
柔らかくなったら水でしっかり冷やします。中まで熱がこもっているので、ここは念入りに。
冷めたら皮をむき、種やヌルヌルを洗い流してスッキリ。あとは天日干しで乾燥させれば、完成です!

しっかりと煮込んで柔らかくなったヘチマ

「買う」から「つくる」へ
私はヴィーガンでもなければ、「自然なものでなければ絶対に嫌!」というタイプでもありません。ただ、自然を意識するようになったのは、20代の頃の化粧品との付き合いからでした。肌荒れを気にして厚化粧を重ね、高価なブランドを使っても改善せず…。悩んだ末にオーガニック化粧品を試したのがきっかけで、自然なものを意識するようになりました。
そこから少しずつ「買う」より「つくる」へ意識が向いて、お米を田んぼで育て、野菜を畑で育て、お味噌も手づくりに。食べ物だけでなく、暮らしの中で使うものも自分でつくれたらいいなと思うようになりました。
「つくる」にはお金はあまりかからないけれど、時間が必要です。その時間を大切にかけられる暮らしこそ、私の理想。 生きる時間に少し余裕をもたせ、「買う」から「つくる」へ。そんな生き方ができればと思っています。