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空き家おこし vol.1 〜活動紹介〜

空き家おこし vol.1 〜活動紹介〜

昨今日本中で問題視されている「空き家」。少子高齢化が進むにつれて、どんどん空き家は増えてきます。
今回は私たちが取り組む3つの事業のうちの1つ、「空き家事業」について、なぜ取り組むのか、どう取り組むのか、そしてどんな未来を描いているのかをお話ししたいと思います。

活動概要

空き家は放置すれば、「管理の負担」「近隣トラブルの原因」「治安悪化」 などを生む負の遺産です。ただ家は泊まる場所にも、ワーケーションの拠点にも、移住者の住宅にもなる価値が詰まっています。
そんな負の遺産を交流・関係・定住人口を生む正の遺産に変えていくことを目指して活動しています。

あさぎり町の空き家の現状

空き家の現状はR4年度の調査により明らかになっています。

・町内の空き家:647戸

・すぐ住める空き家:142戸
>>定期的な清掃や通気をできる人が少なく、急速に劣化する家が増えている

・流通している空き家:1割未満
>>空き家バンクの登録は0件。不動産で扱われている物件も数少ないのが現状

・今後10年で倍増する可能性あり
>>町内の「高齢者単身世帯」は791世帯。今後10年で管理する人のいない空き家になる可能性

空き家の課題

現在、あさぎり町には空き家に関する様々な課題があります。
大きく分けて以下の三つを課題と定義し、私たちはその課題に向けて取り組みを進めていきます。

1. 一貫して空き家を担当できる窓口がない
空き家は多様な問題を抱えていて、役場でも「総務課」「建設課」「商工観光課」にまたがっています。得たい情報にすぐに辿り着けないこともしばしば。

2. 不動産屋だけでは対応しきれない問題となっている
利活用をしたい時にも仏壇の処理、家財の処分、維持管理など不動産屋だけでは対応できない問題が多くあります。結果的に流通が進みづらくなってしまいます。

3. 町内で利活用の事例が少なく、利活用意識が芽生えていない
「こんな場所で利活用できない」という意識が広くあります。そこには利活用して宿泊施設や移住者用の家を作るモデルケースの不在が問題としてあります。

まちの人の声

空き家は所有者さんにとってただの「家」ではなく、家族との思い出が詰まった特別な存在 です。「その思い出を信頼できる人に任せたい」「管理できず劣化していくことに負い目を感じ」など、空き家は様々な想いが交差する場所であることはこれまでの活動でも強く感じました。
その人達の悩みを解決し、想いを繋ぐ活動をしたいと思ったのが以下の活動に繋がっています。

3つの活動

【 1. 空き家の総合窓口 】
空き家の問題はここに聞いたら分かる!」と言われるような窓口になることを目指しています。具体的には地域の不動産業者、片付け業者、清掃業者、解体業者、町役場などと提携して所有者さんの悩みに寄り添った提案をしたり、勉強会を実施します。また、片付け・清掃・点検など地域の事業者で賄いきれない部分は私たちの事業として展開していくことを考えています。

空き家勉強会の様子

【 2. DIYワークショップを通したモデルケースづくり 】
もう既に活動の中で一件の空き家の発掘を行い、その空き家をDIYしながら改修していきます。その過程はワークショップとして町内外の方々に開き、空き家「価値」になる感覚を共有したいと考えています。改修後はコミュニティスペース、宿泊施設等として事業を展開し、利活用後の需要も見せられる場所になることを目指しています。

町内の空き家を視察

【 3. こけけー、あさぎりを通して空き家のマッチング 】
私たちの事業の1つとしてある「メディア運営」。そこをプラットフォームとして、空き家の物件情報を掲載していきます。不動産屋だけではカバーできない、掘り起し→維持管理→流通の流れを実現したいと考えています。こちらのウェブサイトでも随時、物件情報を発信していく予定です。

町内の空き家所有者さんへ課題の聞き取り

目指す未来

空き家事業を通して「空き家に悩む人がいなくなること」と「交流・関係・定住人口の増加」 を目指しています。

「空き家に悩む人がいなくなること」に関しては必ずしも流通することが全てではありません。家の状況や所有者さんの意向に合わせて解体などの選択肢もとっていく必要があります。ただ、空き家をどうすればいいかが明確になっていれば悩む人は減っていくはずです。
「交流・関係・定住人口の増加」については空き家問題の解決だけでは実現できません。ブランディング事業で地域の資源に価値をつけ、メディアで地域の魅力を発信することが必須になります。その上で町を知りたい、町で何かをしたいという人が出た時の受け皿になりたいと考えています。

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