藁の香りに誘われて、秋の神社へ。
年末に向けて、あさぎり町では、地域ならではの準備が始まります。
今回は、秋の恒例行事「しめ縄づくり」をご紹介します。
地域に息づく秋の風景
10月から11月にかけて、あさぎり町では地域の人々が集まり、近くの神社でしめ縄づくりを行います。
稲刈り後の藁を再利用し、1年の感謝と来る年の安寧を祈りながら、手仕事で編んでいくこの行事は、昔ながらの営みとして今も大切に受け継がれています。
地域の方々が参加します
しめ縄の基本的なつくり方
基本的なしめ縄は、乾燥させた稲わらを左撚(ひだりよ)りにねじりながら束ねていくのが基本。
神社や地域ごとに長さや太さ、飾りのつけ方に違いがあり、その土地ならではの「かたち」があるのも特徴です。ときには大人も子どもも総出で、大きなしめ縄を一緒に仕上げることもあります。
4人がかりで太いしめ縄を編む達人たち
藁を柔らかくする機械。手回しです
みんなで綯う、年の締めくくり
完成したしめ縄は年末、神社の鳥居や社殿に取り付けられ、地域の新年を迎える準備が整います。
手間のかかる作業ですが、笑い声の中で作られたしめ縄には、地域の絆や季節のリズムが編み込まれています。
子どもも大人もみんなで一緒に
休憩はもちろん「よけまん」で
こうして毎年、地域に根づくしめ縄づくりの風景は受け継がれていきます。
暮らしの中に息づく手仕事が、今もこの町の季節を彩っています。
