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【世界が注目する「雨庭」】竹筋コンクリートで生まれる、やさしい風景

【世界が注目する「雨庭」】竹筋コンクリートで生まれる、やさしい風景

少し時間を遡って、夏本番を迎えた7月中旬。
「おもしろいことをやるから見に来ないか」と、夫が言ってきた。

おもしろいこと?と半信半疑でついて行くと、そこは青々とした竹林でした。
「竹筋コンクリートをつくるんだ」と聞いてびっくり。
鉄じゃなくて竹で? そんなことができるの?
思わずわくわくしてしまった。

まずは主役の竹を選ぶ

長さや太さを見ながら、使う場所に合った竹を一本ずつ丁寧に切り出していきます。これが思っていたよりずっと大変で、何メートルもある竹をまっすぐ切るには、経験と力がいることが分かりました。
蒸し暑い竹林の中での作業は体力勝負でしたが、みんな真剣で、どこか楽しそう。

大きな竹が倒れていくのを目の当たりにして大興奮。(あさぎり町地域おこし協力隊)

指定された長さの竹を準備。大人の工作だな(笑)

「つくる」は「じゅんび」

あさぎり町の竹を使ってつくる雨庭。
汗をかきながら準備する時間も、もう作品の一部な気がします。

竹に穴をあけ、雨水が地中に浸透しやすくする竹菅つくり

麻ひもで縛り、竹筋コンクリートの竹筋の部分をつくる

完成した雨庭「あさぎりの竹しずく」

雨が庭にしみこむ様子が目で見られるよう工夫されている。(共創の流域治水 写真引用①)

たくさんの工程を経て、あさぎり町の「地域共創流域治水あさぎり拠点」に、新しい駐車場と雨庭が完成しました。
名前は「あさぎりの竹しずく」
竹を使ったコンクリートの駐車場と、雨をやさしく受けとめる小さな庭がひとつになった、あたたかな場所です。

平面図(共創の流域治水 写真引用②③)

屋根に降った雨は、樋を伝って雨庭へと流れ込む。
途中には、焼酎の樽を再利用した雨水タンクや、透明なパイプがあり、水の流れが見えるよう工夫されていて、竹で囲まれた水の道はまるで小さな川のよう。
さらに、竹筋コンクリートでできた小さな橋もかけられていて、車が通れるようになっています。

竹が水を導き、雨が庭にしみこんでいく。
自然と人が寄り添って暮らす心地よさを感じる場所となりました。

雨庭に使う竹筋コンクリートは、鉄筋より安価で、地元の竹を活用できるためコストを抑えながら環境にもやさしい素材。
持続可能な庭づくりに適しており、自然と調和した景観もつくることができるそうです。

完成した「あさぎりの竹しずく」の雨庭についての詳しい内容は、『共創の流域治水』の記事をご覧ください。

<共創の流域治水>
あさぎり拠点に新しい竹筋コンクリート舗装の駐車場と雨庭ができました

この雨庭づくりは、地方経済総合研究所を中心に、
熊本県立大学、熊本グリーンインフラ研究会、信州大学、近畿大学、
お庭やさんほうき、あさぎり町放置竹林再生協議会、㈱ニューテック康和、㈱地方総研、
あさぎり町地域おこし協力隊、そして敷地をご提供いただいた勇工務店の皆さんの協力で実現しました。