2025.10.14
【イベントレポート】地域のプロと一緒にまなぶ!夢見る夏休み🍉
2025年8月19日(月)〜23日(土)、地域のプロ ※1と一緒に学ぶサマースクール「夢見る夏休み」を開催しました。今回のテーマは「おもてなし」。子どもたちは地域のプロによる7つの授業を通して、自分自身と向き合い“できる”が“うれしい”につながる体験を重ねました。
※1「地域のプロ」とは、地域で特定の分野に詳しかったり、経験を積んでいる人のこと。
プロと学ぶ7つの授業
◆美術:iPadでオリジナルキャラクター作り
子どもたちはiPadを使って、自分だけのアニメキャラクターを創作しました。キャラ作りを通して「表現する楽しさ 」に触れることができ、また先生の優しいサポートも加わって、毎日楽しみに取り組んでいました!授業を受けた子どもたちからは「デザイナーになりたい!」という声が続出。最終的には6名もの子が将来の夢にデザイナーを掲げるほど、影響力のある授業となりました。
教科書にも先生の絵が採用されています!すごい!
真剣に楽しくキャラ創作!
◆家庭科:食べるってなあに?
食べることは生きること。そんな本質を体験から学ぶ授業では、自分たちで作ったおやつをみんなで味わいました。「自分で作ったおやつは特別!」と、子どもたちは笑顔いっぱい。調理から片付けまで一生懸命に取り組み「学校でもこんな授業があったら 」という声が多く寄せられた人気授業となりました。自分たちで作った美味しい食事を共有でき、お友達との距離もグッと縮まった時間でした♪
低学年さんも卵焼きに挑戦!
みんなそれぞれ好きな形のドーナツを作りました♡
◆図工:木と暮らし
木のお箸づくりと、廃材を活用した看板制作に挑戦。長時間にわたる作業でしたが、子どもの目線に立ってくださる先生の声かけで子どもたちの集中力も持続。悔しさで涙する子がいたり、完成品を誇らしげに見せ合ったり 、子どもたちの情熱が溢れる時間となりました。
お箸にも好きな模様を付けて♪
釘と廃材で、とっても可愛い看板が出来上がりました♡
◆体育:からだあそび
テーマは「自分のカラダを知る」。自分の身体がどう動いているのか、どんなふうに感じているのかを体感しながら学びました。「当たり前にあるけど、意外と知らない」自分の身体と向き合うことで、自己理解が深まるきっかけに。最後は先生からダンスのプレゼント。自分のカラダひとつで感動を与えられる、今あるものに目を向けることの大切さ を学びました。
自分のカラダに優しく、人のカラダにも優しく
先生のダンスに感性が刺激され、自然と踊り出す子も♪
◆社会:日本を知ろう
地域の神社や祭り、神様について学ぶ授業では、子どもたちにとって少し難しい内容もありましたが、教科書には載っていない貴重な話に静かに耳を傾けていました。伝統文化に触れ、「知る」ことで「守る」ことにつながる時間 に。将来、ふと思い出してまた学び直してくれることを願います。
球磨郡は昔は「麻」郡だった!?大人も知らないことたくさん!
青井阿蘇神社の羽織を着せていただきました♪
◆国語:己書(おのれがき)
テーマは「文字で自分を表現する」。自由に筆を動かし、思いを文字にのせる体験は、子どもたちの想像力を刺激しました。上手い・下手の正解ではなく、自分の中から出てくるものを信じて書く という新しいアプローチに、子どもたちは最初こそ戸惑いながらも、最後には堂々と自分らしい文字を描いていました。
それぞれ材質の異なる紙に文字を書いて、感覚を楽しみました
文字がいつの間にかアートに♡
◆生活:夢の描き方
「夢って何?どうやって見つけていくの?」そんな問いに向き合う時間。ぼんやりしていた夢のイメージが、少しずつ形になっていく過程を想像しながら、最後にはそれぞれの“夢”を発表しました。小さな種のような想いが、この授業をきっかけに育っていく ことを願っています。
夢が身近になる授業!
夢の共有タイム♡
みんなでいただく、特別な昼食
毎日の昼食は地域の方々が心を込めて手作りしてくださいました。仕上げの一手間は子どもたちの担当。異年齢の子どもたちが協力し合いながら、食事の準備も楽しい学びの時間となりました。全体アンケートでも「ゆっくり食べられる給食」「何度もおかわりできる給食」 が上位を占め、食べる環境の大切さを改めて感じる結果となりました。
菖蒲の葉っぱをお皿に、手で食べるインドカレー!
給食で心もお腹も満たされる♡
最終日は「夢見る夏まつり」!
最終日には、保護者の皆さまをお招きし「夢見る夏まつり」を開催。当日は朝から子どもたちが軽食を準備してくれました。
高学年さんがみんなをリードしてくれました!
子どもたちがむすんでくれたおむすびや、がんもバーガーを食べながら、子どもたちの“できる”が“誰かのうれしい”に変わる瞬間を、保護者の皆さまと共有することができました。
得意なことは、人と比べるためではなく、誰かを笑顔にするためにある。そんな大切なことを、子どもも大人も感じられる土曜日の夏祭りとなりました。
美術の先生からのプレゼントムービーに一同感動
家族の絆がより深まる機会となったことを願います♡
子ども一人ひとりに寄り添う、作業療法士さんのサポート
今回のサマースクールでは、作業療法士の先生が朝から夕方まで常駐し、授業中や自由時間を通して子どもたちを丁寧にサポートしてくださいました。
「この子にはどんなアプローチをしたら届くかな?」
そう問い続けながら、毎日の定例ミーティングでは子ども一人ひとりの様子を共有し、関係者全員でサポートの質を高めていってくださいました。専門家だからこそ見えてくる子どもの特性や気質を共有いただきながら、その子らしさが自然と発揮される関わり方を模索しました。
岐阜県飛騨市では、小学校に作業療法室が設置されるなど、全国的にも注目が集まる作業療法士さん。このような専門家が子どもたちの育ちに関わることで、より“安心して自分を出せる”学びの場が実現できる という確かな実感がありました。
「未来を育むのは、わたしたち」
「特別な夢はないけれど、未来の幸せを願う気持ちは誰よりも」
そんな想いから始まったこのサマースクール。
町のプロ、地域の皆さま、そして子どもたちが、それぞれの“できること”を持ち寄りながら育まれた5日間。終わったあとには「終わるのいやだ!」「また絶対やってね!」という声があちこちからあがり、胸が熱くなる瞬間もありました。
学校だけがすべてじゃない。地域も、家庭も、そこに関わるすべての人が、子どもたちの未来を育んでいける。
そしてその中に、私たち大人自身の可能性も広がっている。そんな実感をもたらしてくれた「夢見る夏休み」。この学びが、次はどんな形へとつながっていくのか楽しみです。
今回の夢見る夏休みで、新しい出会いから新しい輪ができ、今回参加した方々の何かしらの可能性を拡げるキッカケになったことを心より願っています。
そして、この5日間で総勢60名以上の方と交流できたことが、子どもたちにとっても私たちにとっても何よりの宝となりました。
子どもの未来に向けた、愛の詰まったサポートを実施してくださった皆さまには、感謝の気持ちでいっぱいです、5日間本当にありがとうございました!
授業の様子は下部、あさぎり町公式YouTubeよりご覧ください!
